落語のようなもの 小噺



短編落語・「酒の粕」
噺の方には、あまり偉い人は出てこないことになっておりまして、世の中、ついでに生きていようというようなボーとした人物が主人公でございまして、
「おう、与太、どうしたい、ずいぶんと赤え顔してるじゃーねーか。」
「あっ、源ちゃん、あたいね、そこの酒屋さんでお手伝いしたら、これお礼だよって酒の粕貰って食べちゃったらすっかりいい心持になっちゃった。」
「へっ、よしなよ、えー、いい若えー者が酒の粕食らって酔っ払ってちゃーしょうがねーじゃねーか。そういう時はな、酒を飲んだってそう言言いなよ。」
「そう言うと、どうかなるかな」
「どうかなるかって、その方が威勢がいいじゃねーか。なー」
「あっそうか、今度からそう言うよ。あっ、由っちゃん、由っちゃん、あたいの顔、赤いだろう」
「おう、どうしたい、ずいぶんと赤え顔してんな、悪い魚でも食って当たったのかい」
「いや、そうじゃねんだよ、あたいね、いまそこで、お酒飲んだんだよ」
「へー、威勢がいいじゃねーか、で、どのくらい飲んだんだ」
「この位の塊二つ」
「へっ、よせよ、酒の粕食らったんじゃーねーか」
「あっ、見てたのかい」
「見てやしねーけどな、この位の塊二つってーから分っちまうんじゃーねーか。そういう時はな、茶碗でも湯のみでもかまわねーから、二杯、キュッとひっかけたって、そう言いなよ」
「あーそうか、今度からそう言うよ。あっ、おばさん、おばさん、あたいの顔、赤いだろう」
「おやまー、与太さん、どうしたんだい、ずいぶんと赤い顔してるねー、風邪でも引いたのかい」
「いや、そうじゃないんだよ、いまそこでね、あたい、お酒飲んだんだよ」
「まー、子供だ子供だと思ってたら、もう、お酒を飲む年になったのかい、で、どのくらい飲んだんだい」
「あのねー、茶碗でも湯のみでもいいんだけどね、二杯、キュッとひっかけたんだよ。」
「まー、ずいぶんと飲むんだねー、だけど、冷やは体に毒だよ」
「ううん、大丈夫だよ、ちゃんと焼いて食った。」

 追加小噺
お伽話小噺
こぶとり爺さん
昔々、ある所に、ちょっと太り気味のお爺さんが住んでいました。
こぶとり爺さん。

 桃太郎
昔々、ある所に、お爺さんとお婆さんが住んでいました。お爺さんは、山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。すると、川上から大きな芋がドンブラコ、ドンブラコと流れてきました。お婆さんはそれを家に持って帰り、蒸かして食べました。すると、大きなおならが一発出ました。それが山の方へ漂って来ましたから、お爺さんは、芝を刈らずにくさかった。 

 知ったかぶり
「ちょいと教えてもらいたいんですがね、男女同権ってどういう意味ですかね。」
「だんじょどうけん?男女同県 それはな、まー、早い話が、男の人が岡山県出身で、
 女の人が岡山県出身、これが、だんじょどうけん。」


 けちの小噺
「おい、定吉や、定吉、ちょいとこっちー来なさい。」
「えー、お呼びでございますか。」
「あー、お前ね、お隣に行って、釘を打つんだから金槌を借りてきなさい。」
「へーい、行ってまいりました。」
「あー、で、どうだった、借りてきたか?」
「それが貸してくれないんです。」
「ほー、どういうわけだ?」
「それが、金の釘を打つのか、木の釘を打つのかって聞かれましたから、金の釘を打つっ
 てそう言いましたら、金と金がぶつかると金槌が減るから貸せないってそう言われまし
 た。」
「ふーん、なんて―けちな奴なんだ、いーよ、いーよ、借りるこたーないよ、家の出して
 使いな。」

 キリスト教の小噺
「あなたは、牧師さんですか?」
「イエース」

 イスラム教の小噺
「神はおりますかね?」
「アッラー」(イスラムの祈りのしぐさ)

 仏教の小噺
「行き倒れですか」
「ほっとけー」

悪の十字架
 ある建物の前で、一人の男が立っていた。男は入り口の看板を見ながら、ぼそりとつぶやいた。
「開くの10時か」

恐怖のみそ汁
 ある家庭の朝ごはん時に、母親が子供たちに言った。
「今日、麩のみそ汁よ」

これは小噺ではありません。


実際の話です。私の娘が幼稚園の時初めてステーキハウスへ連れて行った。目の前で大きな牛肉が焼かれているのを見て娘は目を丸くして「お父さん、大きな豚肉だねー」と大きな声で言った。店の人にも聞かれた、この家では豚肉しか食べさせてないのか?って思われただろうな。ところが、この娘の母親(妻)が子供のころ、後楽園の池にいる真鯉を見て「お父さん、サバがたくさんいるよ。」この家では魚はサバしか食べさせてもらえなかった?やはり親子だな。






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